営業部門、営業現場、営業局面は、その企業にとって、戦略実行の最前線であり、自社の戦略をマーケットに当てた時の反応を最もダイレクトに受け取れる場です。営業の見える化とは、自社の戦略実行状況とそれに対するマーケット反応、すなわち経営戦略の仮説検証を見える化することなのです。
営業の見える化で利用するDMV(Daily Monitoring View)とは、まさに日次(デイリー)で、戦略実行状況をモニタリング(見える化)する画面のことであり、日本企業に元々存在した営業日報とは似て非なるものです。
営業担当者が、自分がサボっていないことを上司に報告するために日報を書くのではなく、営業担当者がその日行った戦略実行状況とそれに対するマーケット反応(顧客の声)を書き込むと、自動的にDMVに一覧表示され、上司や幹部・経営者は、営業担当者ごとにDMVを一画面確認すれば良いようになっています。
戦略実行を見える化する前提となる経営戦略、営業戦略は、可視化マップとスコアカードによって、指標化、ストーリー化され、戦略そのものも見える化されています。その実行状況に応じて、可視化マップやスコアカードの色が変わったり達成率が変化することで、戦略の実行状況はひと目で確認することができます。もちろん、この達成状況は、個々の営業アクティビティ、個々の商談から直接集計されているものですから、可視化マップやスコアカードで気になる指標があれば、そこからリンクをたどって元のデータを確認することも可能です。
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